経理業務に関心のある人に伝えたい習得すべき4つのスキル
会計人コースの休刊が発表されましたね。個人的にお世話になった時期があったので残念です。
個人的にお世話になった雑誌。休刊は残念ですがありがとうございました。 https://t.co/yCILMwiDqU
— キリン (@yudu1105) 2019年7月3日
さて、そんな悲しいニュースにもふれたところで、今回は経理業務を志す(とまでは言えなくとも興味がある)若い人に読んでいただきたい必要なスキルをまとめます(私見です)。
【知識編】
1.会計知識
経理業務を行う上で、最低限の会計知識は当然必要となります。
目安としては簿記3級+簿記2級の商業簿記部分
くらいかと思います。
このくらいの知識を備えておけば、とりあえず
「職場で飛び交う用語がわかり、概ね共通言語で会話できる」
ようになるかなと思います。
実務に携わる上ではこれくらいでいいとして、キャリアの軸に経理を置きたいということであれば簿記1級を視野に学習されることをおすすめします。
簿記1級まで取得すると、会計の知識レベルとしては税理士簿記・財表とほぼ同じ水準に達し、かつ原価計算もある程度わかる状態になります。
簿記1級取得者は稀少とまで言えるかは会社によりますが、希望すれば経理の仕事に就ける可能性が高まる資格であると思います。
(私も1級取得後に他部門から経理に異動した経験があります)
2.英語力
時代ですね。。
話せなくても読めたほうがいいです。
海外との取引がどんどん増える世の中ですし、連結決算に携わる場合は子会社・関連会社に海外の会社がいて英語の決算書を読んだり現地の外国人とメール等でやり取りする場面もあるでしょう。
私も英語はほぼしゃべれませんが頑張って読んではいましたw
会計知識・英語力と書きましたが、個人的には以下の【スキル編】がより重要と考えます。
【スキル編】
3.バランス感覚
会計基準というのは「原則的にはこうだけどこういう処理でもいいよ」みたいな幅を持たせるものがよくあります。
今、自分が検討してる事項の重要性に照らし、どういう処理に落とし込むかを考えることが求められます。
ここでいう重要性には「量的」「質的」2つの側面があります。
「量的」な重要性は論点となっている事項の数量的な重要性(取引規模など)を、
「質的」な重要性は会社の業務内容からみた重要性のこととざっくり理解ください。
なんでもかんでも原則的な処理をしないといけないわけではありません、
合理的な範囲で簡便的に処理してラクしたほうがいい場面も実務では多々あります。
経理担当者として大事なのは会計マニアになって細部を詰めることではなく、
「株主・債権者・その他ステークホルダーの判断に資する適切な情報提供を行うこと」
を常に頭において仕事したいですね。
4.交渉力
経理担当は机に座って計算することが仕事ではありません。
上に書いた「適切な情報提供を行う」ために適切な(会計)方針を定めるわけですが、それは会社の独断で決められるわけではなく、監査法人にも理解いただく必要があります。
特に、簡便的な処理を行う場面では「なぜその処理でいいのか」をしっかり合意しておく必要があります。
(数字作ってから監査法人の指摘を受けると後々大変です・・)
会計の仕事に限りませんが、論点を整理して合意形成を図ることは経理の仕事でも必要となるのです。
まとめ
他にもいろいろ書きたいことはありつつ、個人的に肝になると考える部分をまとめてみました。
経理に興味あるけど違う仕事をしている(させられている)人は、その場その場での仕事をしっかりやることが実は大事です。
その仕事で磨く「バランス感覚」「交渉力」は将来会計の仕事に就いた際にも少なからず活かせるからです。
特に若い方は仕事で成果を出しながら簿記・英語の勉強をコツコツ重ねることをお勧めします。
会計の仕事の楽しさみたいなものもまた発信していければと思います。
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